WebMの動画ファイルを作成する

Googleが提唱し、Webを中心とするフリーソフトの世界で広くサポートされるようになった動画形式、WebM。高い圧縮効率と幅広い再生環境が魅力ですが、WebMの動画ファイルを作成するとなると意外にしんどい面があります。

まず、フリーソフトでWebMに対応するエンコーダーがいくつかあるものの、細かい設定ができないものが多い。WebMの動画エンコードはたいていWebで公開するために行うことになりますから、「なるべく破綻が少なくてファイルサイズも小さくなる最適な設定」を追い込みたいですよね。

ビットレートやアルゴリズムといったエンコード時の細かい設定を変えながら、試行錯誤して小さくて綺麗な動画ファイルを作成したいわけです。しかし、これができるフリーソフトがなかなかなくて、私も苦労しました。

いくつかWindows用のフリーソフトを試してみましたが、割りと良かったのが、XMedia Recodeです。解像度変換やフレームレート変換、部分切り出しなど各種編集も行える動画編集ソフトですが、私は主にWebMへの変換ソフトとして使っています。

ビットレートをはじめとするエンコーダーの設定をわかりやすい形で行えて、その設定も忠実に反映されるのが魅力ですね(フリーソフトの中には、エンコード時のビットレートを指定しても、ほとんど無視するものがある)。日本語メニューなのもありがたい。

入出力で対応する動画のエンコード形式が幅広く、汎用性が高いのも便利な点でしょう。旧世代ブラウザの閲覧環境を意識して、WebMではなくあえてogvでエンコードした動画ファイルを作成する、という場面でも使えます。

なお、作成される動画ファイルには、自動でファイル名が付けられることがあるので、どんなファイル名になるかの確認を忘れないようにしましょう。