動画サイトでは、乗り物や観察ビデオを中心に「早回し(倍速)」動画が人気を集めています。たとえば、100km/h程度の電車の車窓ビデオも再生時間を半分にした早回しビデオにすれば200km/h相当の映像になって「非日常」的な動画になるわけです。 今回は、再生時間を半分(2倍速)にした早回し倍速ビデオをフリーソフトで作ってみましょう。 映像については、定番フリーソフトのAviUtlに「フレームレートの変更」「再生速度の情報を変更」という機能があるので、それを使えばすぐに早回しにできます。 適当な動画ファイルをAviUtilに読み込んだら、まず設定メニューにある「フレームレートの変更」でフレームレートを「1/2」にしてください。この状態でAviファイルに書き出すと、再生時間はそのままに「フレームレート(1秒間のフレーム数)を1/2にした動画」ができます。 また、後で必要になるので動画から音声のみを分離したwavファイルも作成しておきましょう。 以上で、「フレームレートを落とした動画ファイル」ができました。続けて再生時間も、半分にしてやりましょう。そうすれば、元と同じフレームレートで再生時間は半分。つまり、「二倍速」の早回し動画になるわけです。 先ほど作成した動画ファイルをAviUtlに読み込んだから、「編集」「再生速度の情報を変更」メニューでフレームレートを元に戻してください。続いて保存しますが、音声がおかしくなる(「半分」の個所で途切れる)ので、動画ファイルの保存時に「音声なし」を選びましょう。 保存されたファイルを再生してみると、「倍速」映像になっているのが確認できると思います。 単純な早回し映像として利用するのであれば、このままでもよいのですが、音声を付けるとさらに「非日常感」がアップするでしょう。先ほど別に保存しておいた音声ファイルも「倍速(再生時間を半分)」にして、映像とまとめてみましょうか。 音声ファイルの倍速化(早回し)には、「SoundPlayer Lilith」というフリーソフトが便利です。SoundPlayer Lilithをインストールし起動したら、右クリックメニューの「ファイルを変換」で先ほどの音声ファイルを読み込んで「設定」ボタンをクリック。下の方にある「DSP設定」から「出力コントロール」を開いてください。 出力コントロール内の「再生速度」を200%にすると、二倍速になります。その状態で、別名保存しましょう。 最後に、二倍速の早回しにした音声と動画をAviUtlに読み込んで、一つの動画ファイルとして出力すれば、早回し動画の完成です。 なお、早回し動画用の撮影ではなるべくフレームレートは控えめの設定にしてください。たとえば、youtubeで公開するなら最終的に30FPSの動画ファイルになりますね。その場合、「倍速」の動画は実質15FPSの動きを30FPSで再生する「早回し」になるわけです。 ということは、撮影時に30FPSで記録したものならフレーム数は半分になりますが、60FPSだと1/4になってしまいます。フレームが「飛び飛び」になるわけで、かなりかくかくしたぎこちない映像になってしまうことでしょう。 理想を言えば、最初から15FPSで撮影できると最高なのですが、最近のデジタルカメラ/ビデオカメラだと15FPSで撮影できる機能はほとんどないんですよね。 |