AVCHD動画をフリーソフトで編集する

最近は、デジタルカメラでもフルHDのAVCHD動画を撮影できる機種が増えてきました。フルHDで60FPS(プログレッシブ形式の60p)までサポートするAVCHD Progressiveも一般的になって、AVCHD動画が記録されたSDXCカードが溜まっている方も多いのではないでしょうか。

身近になったAVCHDの動画を読み込んで編集するシステムを、フリーソフトで構築してみましょう。

AVCHD動画のmtsファイルを読み込むフリーソフト

このAVCHDは、H.264形式のビデオと音声をmtsファイル(ストリーム)に多重化し、一定のディレクトリ構造で他の付随ファイルと共に格納するものです。ですから、いわゆる「動画ファイル」としてはmtsファイルを参照すればよいことになり、短時間の撮影なら動画ストリームも「単一のmtsファイル」にまとめられます。

ただ、このAVCHDのmtsファイルを直接読み込めるフリーソフトはあまりないのが現状です。そこで、まずはWindowsにこのAVCHD動画を扱うためのデコード用コーデックを導入し、そのコーデックを使用して動画を読み込めるフリーソフトで読み込んでみることにします。

手順としては、

AVCHD(H.264のmts)のデコード用コーデックを導入
動画編集の定番フリーソフトAviUtlにDirectShow経由の入力プラグインを導入

する形で「AVCHD動画をDirectShow経由でAviUtl読み込む」環境を構築する流れになります。

いずれも無料で導入できるフリーソフトですので、まずは気軽に試してみましょう。

最初に、AVCHDをDirectShowで扱えるようにするコーデックCCCPを導入します。実行ファイルをダウンロードしたら、実行するだけでインストールは完了です。

次にAviUtlをインストールし、さらにAviUtl実験室から「DirectShow File Reader プラグイン for AviUtl」をダウンロードしてAviUtlのディレクトリにコピーします。

以上で、AviUtlでAVCHDのmtsファイルを読み込めるようになりました。フルHD/60pのAVCHD Progressiveも問題なく読み込めるようです。

AVCHDのフルHD動画をフリーソフトで編集する

一度AviUtlに動画を読み込めれば、後はいつも通り編集できます。これで、「フリーソフトでAVCHD動画の編集システムを構築する」ことができたわけです。

ただし、AviUtlのデフォルト設定だと読み込める動画の解像度が制限されているので、まずはHD動画を読み込めるよう「ファイル」メニュー内の「環境設定」「システムの設定」から「最大画像ファイル」を1920*1080などに変更しておきましょう。

動画を読み込んだら、そのまま編集しても良いですし、あるいは一度AVI出力すれば、ほとんどの動画編集ソフトで扱えるようになるはずです。